拓殖大学「教育ルネサンス」改革改善への取組


01-3 教育・研究 - 各学部における実践的な職業教育の充実

2020年度 実践的な職業教育の充実

-4年ゼミナール-

  • 科目名

    4年ゼミナール

  • テーマ

    サラヤのアフリカにおけるソーシャル・ビジネス:SDGsとは何かの答えを探る

  • 実施日

    2020年9月21日(月)

  • 担当教員

    潜道 文子商学部教授

  • 講師

    中西宣夫 氏 〔サラヤ株式会社研究調査員、NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン理事〕

  • 活動内容

    サラヤ株式会社研究調査員であり、NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン(BCTJ) の理事である、中西宣夫氏にサラヤのウガンダとボルネオでの活動、およびBCTJのボルネオでの緑の回廊プロジェクトなど、サラヤのSDGsに関係するお話をしていただきました。
    中西氏によると、サラヤの場合、SDGs (Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が国連で可決されたからSDGsに基づく活動をしようというのではなく、もともと事業自体が、衛生、環境、健康に関わるものであり、事業を行うことがSDGsに貢献することにつながるという特徴をもつということです。特に、発展途上国にはサラヤが貢献できる課題が多く、また、現地に行けば、その国や地域の役に立ちたいというという想いが強くなるそうです。
    さらに、サラヤの場合、社長の更家悠介氏が環境保全や地球市民としての活動への意識が高く、トップ・マネジメントがリーダーシップをもって、SDGsへの取り組みに積極的に関わる姿勢があることが、活動を持続的に前進させる重要な要因と考えられるとのことです。
    サラヤが支援するボルネオの「緑の回廊プロジェクト」というのは、もともとはWWF(世界自然保護基金)の構想であり、世界のいくつかの地域で実践されているそうです。サラヤと現地の野生動物局は、ボルネオのキナバタンガン川の流域を中心に野生動物の餌や水の確保のため、この「緑の回廊」を計画しました。また、日本企業、そして日本の方々の支援も得るため、日本にBTCJというNPOを設立しました。
    講演では、学生たちが中西さん個人の生き方やキャリアにも興味を持ち、「どうしたら中西さんのように世界中で仕事をすることができるようになるのでしょうか?」という質問をしました。中西氏からは、「自分は旅が好きで若いときに3年間、バックパッカーとして世界を旅していて、そこで学んだ多くのことや知り合った人々とのつながりが今の活動に活きていると思います」という説明がありました。
    学生たちは、SDGsに関わる本講演を通じて、新しい資本主義社会における新たな企業の役割、そしてそのような社会で活躍するために必要な価値観や能力について学ぶことができたのではないかと思います。

    October 8, 2020 6:38 PM