拓殖大学「教育ルネサンス」改革改善への取組


01-1 教育・研究 - 大学全体の取組等

「教育ルネサンス」改革改善への取組

-外国語学部 FD ワークショップの開催-

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大学の大衆化と学生の多様化が一層進む中、国際性の観点からも、大学の質を社会に保証していくことが求められており、これに対応するための施策に取り組んでいます。その一環として、本学では、学部全体としてFDワークショップを大学院全体として大学院FDワークショップを開催するとともに、学部ごとにもFDワークショップを次のとおり開催しております。

【令和元年度 外国語学部FDワークショップ】

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令和元年7月12日、外国語学部では「言語教育の今と2020年への展望-第二言語習得の最前線」というテーマでケースウェスタンリザーブ大学認知学科教授の白井恭弘氏をお招きし、以下内容のFDワークショップを行いました。

「第二言語習得(SLA)研究は外国語学習のメカニズムを科学的に明らかにすることを目的に、1960年代から活発に研究を続けて来た新しい分野であるが、いまだ認知度は低い。講演ではSLA研究の観点から、外国語教育・学習をより効果的なものにするにはどうすればよいか、岩波新書「外国語学習の科学」の内容を紹介しながら検討する。主に、第二言語習得における個人差(学習年齢、適性、動機付け)の問題、第二言語習得のメカニズムを検討する。」

このワークショップは一般公開とし、外国語学部の教員、講師、職員、学部生以外にも、他学部の教員、学外の一般参加者計44名が参加しました。インプットとアウトプットの必要性、インプット理論と自動化理論を組み合わせた学習法、リハーサルや予測文法、文法規則の適用についての考察、規則と記憶を両方意識する学習法、注意(attention)のレベルの上げ方等、第二言語習得理論とその応用について網羅された貴重な講演でした。

【平成30年度 外国語学部FDワークショップ】

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外国語学部では平成31年3月12日、「言語教育の今と2020年への展望-小学校外国語教育の現状と未来」というテーマでワークショップを開催しました。文部科学省教育調査官、直山木綿子氏をお招きし、2020年より小学校高学年で外国語が教科化されることに伴い、全国の小学校で使用されている教材Let'sTry,WeCan制作の経緯、新学習指導要領に於ける小学校外国語の目標と位置付け、中学校、高等学校に繋がる外国語教育改革の中身について、ご講演をいただきました。

このワークショップは一般公開とし、外国語学部の教員、講師、職員、学部生以外にも、他学部の教員、学外の一般参加者計42名が参加しました。「貴重な講演内容であった。」「初等教育における外国語(英語)教育の内容・方法(指導法、教材作成等)について参考になった。」、「小学校の新学習指導要領について理解することができた。」、「初等・中等教育の変化が大学教育にどう影響するか意識して取り組みたい。」等の多くの反響がありました。

外国語学部は引き続き、それぞれの分野で第一線で活躍する講師をお招きし、「言語教育の今」をテーマとしたワークショップを展開して参ります。

(記事作成:居村啓子 外国語学部准教授)

April 26, 2019 2:24 PM