グローバル社会化の進む現在、日本は少子高齢社会の到来、エネルギー問題、都市と地方の格差拡大など、さまざまな課題を抱え、社会・経済インフラの変革が余儀なくされつつあります。そして、大学を取り巻く環境に目を転ずれば、近年は就学者の二人に一人が大学に進学する時代となり、大学数の増加と比例して、かつての「エリート養成教育機関」から、大学の「大衆化」への変化が顕著となっています。このため大学には、従来の普遍的な学問に加え、社会人としての基礎力養成や実践的な職業教育など、新たな教育への展開が求められています。
このような状況の中、拓殖大学は創立以来一貫して建学の精神に基づいた教育目標を掲げ、時代に即した教育を展開してきましたが、今後さらにグローバル社会が求める人材育成のための教育改革の歩みを速めて行くことにいたしました。そのために拓殖大学が向かうべき大学教育全体の将来像として、拓殖大学「教育ルネサンス」のグランドデザインを策定いたしました。このビジョンをもとに、全学体制で新たな教育展開についての本格的な実行作業を推進しております。
2020年、拓殖大学は創立120周年を迎えます。そこをひとつの目標と設定し、「国際性」「専門性」「人間性」を備えた人材育成を実践していきます。そして、タフな人間力を身につけたグローバル人材を、私たちは『拓殖人材』と名付け、グローバル社会に数多く、輩出していきます。この取組を推進するために〈2020 TAKUSHOKU NEW ORANGE PROJECT〉を立ち上げ、部署間の垣根を越えたさまざまな改革プロジェクトを実践しております。今後とも、ご指導、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。